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球状ペットボトルを活用した 実験・観察アラカルト①

  • 球状ペットボトルを活用した 実験・観察アラカルト①

材料

球状ペットボトル キャップ 各種実験・観察に必要な材料や準備物

内容

・球状ペットボトルの活用を考える。
・球状ペットボトルを使った実験・観察を行う。
・球状ならではの活用法があることが分かる。

詳細

有りそうで無かった「球状ペットボトル」が登場しました。三伸樹脂工業(株)で購入できます。https://www.s-regin.com/pet_kyuu.html 「世の中にないのであれば,当社が作ろう!」という意気込みで開発された商品です。350mLと210mLの2種(キャップも有り)ですが,購入は箱単位です。 早速,原体験教育研究会や知り合いの皆さんに活用法を募りました。今のところ,以下ような実験・観察に活用できそうです。数回に分けて,アラカルト的に紹介していきます。 A 生き物:ベタ・アカヒレ(ボトルアクアリウム)・キリギリス等(観察)・コケ・マリモ・アリの巣・シダローズ2個合体・スズムシ・ミニチューリップ・リボベジ B 球状ならでは:鉄球サーカス・ワッシャーサーカス 一部カット・収斂火災モデル・渦巻,台風の目モデル・目玉モデル・電球モデル・テンポドロップ・スノードーム・逆さ鏡(水半分)・逆さピンポン球・アンモニア噴水・銀鏡反応・起き上がり小法師・天球モデル・虹モデル・真空実験  C 普通タイプでも:サイエンスペットボトルマジック・雲の発生・真っ直ぐ落ちない球・静電気(発泡スチロール球)・水&ベビーオイル&プラ船・磁力線ボトル(油)・シャボン膜の凹凸・消えたガラス玉・10円玉カパカパ・水&ベビーオイル&プラ船・磁力線ボトル(油)・振り子の重心・尿素の結晶・静電気(発泡スチロール球)・消えたガラス玉 「球状」ならではの活用例,生き物コーナーその①② ベタとアカヒレは酸素が少なくても飼育できるので,キュートな「球状ペットボトル=球ボトル」が容器として適していると思います。直射日光が当たらないところに置いて,インテリアとして楽しめます。水草用に,LEDライトで照らすと良いでしょう。 「球状」ならではの活用例,生き物コーナーその③ キリギリスなどの昆虫を,短期間,飼育・観察するのもオススメです。狭くて動きが制限されるので,360°あらゆる方向から観察できます。キリギリスのオスは,鳴き声を聞かせると呼応するので,羽を震わせる様子まで観察できました。 「球状」ならではの活用例,実験コーナー① 最初に思いついた実験が「鋼球サーカス」です。鋼球を1個入れて振り回し,回転させます。遠心力で「球ボトル」の内側にはり付いたように,高速回転し続けます。大きさを変えて実験しました。直径15mm球が最長80秒も回り続けました。子どもたちに秒数を競わせると,盛り上がりそうです。 回転軌道が机上に水平になると秒数が伸びます。ただ,水平でも斜め回転でも,全エネルギー(位置エネルギーと運動エネルギー)の総和は変わらないようです。 面白いのは,回転させてから手を離すと,すぐにエネルギーがロスされて止まってしまいます。「回転即机上で固定!」こうしなければ,ロング回転は望めません。 鋼球はネット購入する必要があって,少し面倒です。ビー玉は手軽ですが,形状が若干いびつなためか,タイムは満足できるものではありませんでした。 「球状」ならではの活用例,実験コーナー② 2つ目は「コインサーカス」です。中に硬貨を入れ,うまく回転させると,コロコロと内面を転がりながら,20秒弱回り続けました。子どもには魅力的な科学遊びではないでしょうか。 硬貨などはボトルの口より大きいので,底面に貯金箱のような穴を,ホットナイフで開けました。 硬貨の中でタイムの最長は,5円玉の19秒でした。数種のワッシャーで試してみると,22mmタイプが最長で30秒。そこそこの記録ですが,ホットナイフで穴を開ける手間には見合いません。 そこで,口から入る小さなワッシャー2種を合体(スーパーXⅡ)させてみました。重さがあるので,イメージは鋼球に近いものになります。でも,球ではなく,円盤が自立して回転する妙は味わえるのではないでしょうか。タイムの最長は40秒でした。重力と遠心力のバランスで,面白い現象が起こっていますね。 「球状」ならではの活用例,実験コーナー③ 3つ目は「収斂火災」のモデル実験です。窓際やダッシュボードにおいたペットボトルで火災発生!という事件はご存知でしょう。「球ボトル」に水を満たすと「球状レンズ」になります。焦点キョリはかなり短めです。 夏の晴天,午後3時ごろの実験です。黒い紙を置いて様子をみます。予想通り,太陽光が集光されて一部が明るく輝いています。しかし,時間が経てども,変化なし! 焦点が黒い紙の上に位置するように,紙を少し折り上げました。瞬時に発煙! 焦げて穴が開きました。炎が上がるまでには至りませんでしたが,「球ボトル」1本火事の元! は明らかです。 貴重な「球ボトル」で火災が起こらないよう,取り扱いには注意しましょう。 「球ボトル」は手のひらサイズなので,個別実験・観察に適しています。科学クラブや科学体験ブースなどでも活用できる,有難〜いアイテムだと思います。 次回も,オススメ活用例を紹介していきますね。

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
生物 物理 生態 エネルギー 光 探究心 928 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
普通
普通
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