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カメラ・オブスキュラ4  プラタナスの木漏れ日

カメラ・オブスキュラ4  プラタナスの木漏れ日

 カメラが写真を撮ったり絵を描いたりする道具として発達する以前、カメラ・オブスキュラは光の研究をする道具として用いられていました。  紀元前4世紀頃のギリシアの哲学者アリストテレスは、日蝕(日食)の日に、プラタナスの重なり合う葉の小さな隙間から光が差し込んで、地面に太陽の形が欠けていく様子が映し出されることを発見しました。木陰で輝く木漏れ日の一つ一つは、すべて欠けた太陽の形になっています。そして、葉の隙間が小さければ小さいほど、映し出される像はシャープになります。また、日蝕(日食)の像はプラタナスの重なり合う葉の隙間でなくても、光が通る小さな穴であれば、どんなものでも観察することができます。これがカメラ・オブスキュラの壁にある小さな穴(ピンホール)の原型なのです。         

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