かな半紙 薬包紙 透明折り紙(100円ショップ)
・指先で風車を回す。
・かな半紙などで風車を折る。
・うまく風を受け流すと,指先で回転させることができる。
Flype=フライプというフランス発のおもちゃがあります。素材は薄いプラスチックシートで,形状は浅いトレーのようになっています。Flypeの中心に人差し指の「指先」を当て,風を受けるようにすると,クルクル回ります。回るポイントは3つあります。まず,四隅に縁がないので,ここから吹きつけた風が逃げます。薄いので,指先を当てた部分で少し後ろに反り返ります。回転の中心がずれると,短くなった方の反りが比較的小さくなります。すると,当たる風圧が高くなり,長さが揃うように力が働きます。このような仕組みで,指先を支点とした回転が安定すると考えられます。3つ目のポイントは軽いことです。ただ指先で回すだけですが,上手く回すためにはコツと慣れが必要です。 Flypeは3枚で1000円ほどするので,身近なもので作って楽しみましょう。最も回しやすい素材は「かな半紙」です。文具店で購入できる,普通の半紙より薄くて柔らかい紙です。その他に,少し重くてしっかりしている薬包紙,本物よりやや重い100円ショップの透明折り紙などで作ってみました。大きさは10×6㎝にカットします。動画のように4辺を折り,4つの角をつまんで,三角になるように折り直します。この部分から風が逃げて回転力が生まれます。 ここで問題です。折り目は大きい方が良いでしょうか,小さい方が良いでしょうか。大きいと深いトレー状になり,風を多くはらみます。小さいと,はらむ風は少なくなります。10mmと5mmで比較すると,5mmの方がうまく回ります。この方が,はらんだ空気を安定して逃がすことができるからです。 次に,指先を当てるのは,トレー状の外側(底の部分)でしょうか,内側でしょうか。指を垂直に立て,指先風車を載せて回すとすると,内側の方が安定が良いようです。しかし,風を受け流すことによって回転力を得る必要があるので,正解は外側です。 8の字回転には,本物より丈夫で,しかも安価な,透明折り紙がオススメです。 では遊び方です。利き手の人差し指を,床と水平に保持します。指先風車を垂直にして,中心部を指先に当てます。もう一方の人差し指の腹で指先風車を挟んで準備OK。そのままやや早歩きをして,指先風車に風を受けるようにします。そして前の指をはなすと,指先に貼りついたように,クルクルと安定して回転します。Uターンするときに落ちないよう,常に指先に押されている感覚を感じながら歩き回ってください。ゆっくり歩き指先風車には,かな半紙がベストです。初めての子でも,全員成功しました。最も陥りやすいミスは,指先ではなく指の腹で回すことです。コツをつかむまでは,その方が安定すると思いがちです。扇風機の風で回してみて,指先の向きを少しずつ変えることで,ベストなポジションをつかめます。 片手で回す場合は,親指の斜め先で挟むようにします。廊下など長い通路がない場合,その場で体を回転させながら回す方法もありますが,危険なので,子どもにはさせないでようにしてください。風車が回るとうれしくて何回転もするので,目が回って転倒したり気分が悪くなったりするからです。 歩き回転に飽きたら,その場8の字回転に挑戦しましょう。この場合は,本物より丈夫で,しかも安価でカラフルな,100円ショップの「透明折り紙」で指先風車を作ってください。いろいろな8の字の描き方があります。体の前・横・後ろで8の字を描くやり方が早くマスターできそうです。動画を見て何度も練習してください。常に,指先に押し返される力を感じるようにすることが肝心です。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) タンポポ笛 ヒイラギの風車 ツバキの風車
物理 | 運動 回転 | 探究心 | 825 | 春夏秋冬
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