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雨後に発生した地霧(じぎり)と 最高気温の正午からのずれ

  • 雨後に発生した地霧(じぎり)と 最高気温の正午からのずれ

材料

デジカメ スマホ 三脚 電子温度計

内容

・地霧について調べる。
・地霧が発生している時の気象データを集める。
・地霧が発生する条件が分かる。

詳細

2月11日の早朝,道沿いの田畑から湯気?がモウモウと立ち上っているのが目に入りました。前日の雨から一転して,朝から強い日差しが降り注いでいます。 雨で濡れた地面を太陽光が温め,蒸発した水蒸気が冷たい空気で冷やされ『地霧:じぎり』が発生していたのです。 遠くに見える山沿いにも『地霧』が濃く高く立ち上っていました。 『地霧』が発生した条件を整理すると,前日の雨(18mm)で地面が濡れていたこと,湿度が高かった(100%)こと,気温が低かった(3℃)こと,風が強くなかった(2m/s)こと,そして朝から晴天で日差しがとても強かったことなどです。 しばらくすると『地霧』は晴れていきました。水分はまだ,さかんに蒸発しているはずです。でも,気温が高くなってきて,水蒸気が凝結しなくなったからです。 話は変わりますが,小学4年の理科「天気と1日の気温」で「晴れた日は1日の気温の変化が大きい」ことを,実際に計測したデータをグラフ化して確かめます。 私はさらに,最低気温は夜明け前で,最高気温は午後2時頃になることを,記録温度計の記録から読み取らせています。 令和2年と平成27年度用の教科書(学習内容)の記載は,「晴れた日は気温の変化は大きい」にとどまっています。しかし,平成23年度用の教科書までは「昼過ぎの気温が高い (最高気温が午後2時ごろである)」と,明記されています。そして,日光が空気より先に地面を温め,温められた地面が空気を温めるから時刻がずれるのだと,説明されていました。 この『地霧』という珍しい現象を目にして,1日の最高気温が正午ではなく午後2時頃にずれる理由を説明するのに使える!と直感しました。 季節は違いますが『地霧』の動画を見せれば,モウモウと大量の湯気?が立ち上るほど地面が太陽光で温められているにも関わらず,空気はまだ冷たいままで水蒸気を凝結させていることが,子どもの目にも一目瞭然だろうと考えたからです。 そして,太陽高度が最も高くなるのは正午頃だが,1日の最高気温は2時間ほど遅れた午後2時頃になる理由はそういうことなんだと,納得できる子どもが増えるのではないでしょうか。 【地霧 (じぎり) 観察データ (Ground Mist Observation Data) 地霧 発生条件 (Ground Mist Formation Conditions) 最高気温の正午からのずれ (Deviation of Maximum Temperature from Noon) 地霧と気温変化の関連性 (Relationship between Ground Mist and Temperature Change) 地霧の発生メカニズム (Mechanism of Ground Mist Formation) 地霧と太陽光の関係 (Relationship between Ground Mist and Sunlight)】

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
地学 大気と水 探究心 956
冬
野原;
野原
難しい
普通
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